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「トータスクラブ・ニューズレター」2009年02月28日(0002)


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トータスクラブ・ニューズレター Vol.0002 2009/2/28
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◆生前贈与を絡めた相続・事業承継保険プラン その2

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株式会社トータス・ウィンズ 代表取締役 亀甲美智博 (CFP)
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前回は連年贈与を活用した保険プランをご紹介したが、
1回だけの贈与を使ったプランもかなり面白い。

多少要件が厳しいので、万人向きではないが、
ぴたっとはまったときは、効果が高い。


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(2)相続時精算課税制度を活用した保険プラン
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相続時精算課税制度は、若年層への資産の移転をスムーズにするために
導入された一種の経済政策の意味合いが強い。

65歳以上の親から20歳以上の子への2500万円までの贈与に関し、
その時点では課税せず、実際に相続が発生した時に、
その金額を相続財産に戻して計算しましょうという仕組みである。

その際2500万円で贈与されたものが、自社株式であれ不動産であれ、
どんなに評価額が増減しようが一切関係ないということなので、
多くは将来価格上昇の望める資産を贈与するというという風に用いられる。

そこで考えられるのが、一時払い保険料を保険金で受け取るという
レバレッジ効果(梃子の原理)である。

親から保険料相当額を贈与してもらい、
それを契約者(=受取人):子、被保険者:親といった保険に
仕立て上げた場合、どういう効果が発揮できるかである。

今の我が国の多くの保険商品は、予定利率が1%台半ばであるため、
一時払いにしてもそれほど大きなレバレッジ効果は得られない。

代表して、日本生命で試算してみよう。
65歳男性の場合、一時払い保険料2500万円で得られる終身保険金額は
3000万円である。

確かに500万円の資産増加メリットはあるが、
この程度のレバレッジでは、まあわざわざこの制度を活用するまでもない。
むしろ連年贈与を活用して110万円の非課税枠を利用した方がましという
感じがする。

しかしながら、AIGエジソン生命の「あいドル君」
(積立利率変動型一時払い終身保険USドル建て)の現在の予定利率は
5%弱と驚くべき利回りを保証している(積立利率、10年間)。

仮にこの商品で保険プランを設計してみよう。
保険料は当然ながら2500万円の一時払いということになる。
為替レートを100円で計算すると、一時払い2350万円(23.5万ドル)で
得られる保険金は、父親が非喫煙健康優良体65歳の場合、
実に約4070万円(40.7万ドル)となる。

これは10年後の姿で、この保険金額は最低保証されているのだから、
今の低金利時代大いに注目に値する保険プランである。

さらに10年以降もこのプランは継続される訳で、
次の10年の予定利率の設定次第で保険金は上昇の可能性もある。

次の10年を、予定利率2.75%時は保険金の増加はないが、
当初と同じ5%弱で維持された場合、保険金額は4840万円(48.4万ドル)
が維持されていくのである。

さらにその後の10年も同じように保険金の増加の可能性があり、
父親が長生きすればするほど保険金も増加するという、
利率変動型終身保険のメリットが最大限享受できる。

このように、このプランのメリットは、2500万円の父親の財産を、
その時点では課税なしに、生前に子に移転することができ、
それを大きなレバレッジの効く終身保険に仕立て上げることが
出来ることである。

贈与された金額に課税されないということは、
キャッシュフローの目減りがないということで、
一時払い保険料を確保するという意味では、大いにメリットがある。

相続時に受け取る保険金は子自身の一時所得であるが、
これは前述のように2分の1課税という優遇税率であり、
手取り額は極めて多くなる。父の死亡による相続税の計算上、
子に贈与した2500万円は一旦相続財産として評価されるが、
子の手元にはすでに贈与された金額の2倍前後の保険金が
キャッシュであるのである。

これを納税原資にすることで、他の処分しにくい自社株や不動産の
どの相続財産を受け取ることが容易になる。

この手法を活用するには、年齢などの制約もありうまく
フィットしないケースも出てくるが、
子の数が多い場合は有効性が高いともいえる。

親から子への贈与は、何も父だけではなく、
母からの贈与も可能であるので、
2次相続対策のための有効な手段とすることも可能である。

子が3人で親から2500万円の贈与を受けた場合、
総額2500万円×3=7500万円の生前移転ができ、
さらに保険で新たなキャッシュ7500万円を次の代が受け取ることができる。

相続時に7500万円の贈与額を持ち戻されて相続税の計算をしたとしても、
保険による新たなキャッシュを越えて課税されることはありえないので、
子のメリットは計り知れない。

相続時精算課税制度を活用した保険プランが生きるのは、
連年贈与で資産移転をする時間があまり無い場合など、特に有効となる。
但し、年齢が上がるにつけて、保険のレバレッジ効果が低くなることは
やむをえない。


以上、生前贈与を活用したプランのご紹介をしてきたが、
大事な点は、ケースによってこの手法がぴったり来る場合と、
そうでない場合もあるということである。

紹介した二つの対策を同時にやることも、税制上できない。
家族構成、家族の意識、財産情況、会社のバランスシートなど
さまざまな要素が絡んでくるため、
それらを総合的に評価しつつプランを纏める作業となる。
そのあたりが難しい。

さらに、どこの保険会社のどの商品をどのような契約形態にしていくか
という、商品化戦略がプランの効果を決めるキーポイントである。

当然その際に、外貨建ての商品を導入する選択肢が多くなり、
為替リスクの問題が絡んでくる。

将来の税制変更リスクもないではないが、
それを考えたら何も手が打てないということになり、
ことさら保険だけに突きつけられた課題ではないと割り切ることである。

世にある全ての事柄は、今ある選択肢の中で、
最大限のメリットを追求するしか道はない。

その意味で、生前贈与と保険プランは、相性が抜群と言えるだろう。

そのほか、年金受給権を生前贈与する方法もある。
アクサ生命の「アクティブジェネレーション」
(保障金額付特別感情年金特約付変額個人年金)を利用して、
保険金額の30%(評価額)を贈与すると、仮に10200万円の保険金の場合、
相続財産評価額は3060万円で、その贈与税額は1250万円となる。

一見大きな金額に見えるが、保険金10200万円に対しての税率で見ると、
12.3%と極めて低率である。

さらにここで精算課税制度を絡めると、この時点での税額は、
3060万円-2500万円=560万円の20%、112万円で済む。
(但し、相続発生時に2500万円が持ち戻されて相続税の計算をする)

このプランを使うと、前述のプランよりさらに大きな金額での
相続対策が可能になる。

この相続時精算課税制度を絡めた保険プランは、
難易度も高いが、その効果は驚くべきものがあり、
今後高度な保険プランの一隅を占めていくのではないかと思われる。


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編集後記 生越由美AFP
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レバレッジ効果という視点から考えてみると、極めてシンプルで
分かりやすい内容でした。

「いくら払って、いくら受け取ることが出来る」という投資回収理論の考え方
をお客様と共有できるかどうかが提案のキーポイントになるようですね。

また、最近のような低金利時代では、為替リスクを考慮しても金利の高い
ドル建商品を選択するなど商品化戦略も重要だということが分かりました。



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