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トータスクラブ・ニューズレター Vol.0036 2012/01/31
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◆「保険の権利の評価」
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株式会社トータス・ウィンズ 代表取締役 亀甲美智博 (CFP)
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もうその税制は無くなってしまったので、忘れた方も多いかと思いますが、相
続税法第24条、26条を活用した相続対策用保険プランというのがかつてありま
した。
それは、保険金という相続財産の評価について、額面より評価額をかなり下げ
てくれる(権利の評価)という税制上の恩典でした。
そのような装置がなくなってしまって、保険の相続対策プランニングの幅が狭
まったのは確かに事実なのですが、現在でも有効な権利の評価があるのをご存
知でしょうか。
保険契約を譲渡したり、法人個人間で売買することは当然可能ですが、その際
の価格が問題になります。
というもの、保険の価値としては、A「保険料の累計額(支払額の総額)」、
B「帳簿価格(資産計上額)」、C「 時価(解約返戻金)」という3つが存在
するので、譲渡(売買)時にいくらで取引をすべきかということが悩ましい問
題になります。
仮に保険金1億円の100歳定期保険を、年払い300万円で10年払ってきた契約を
見てみます。
A「保険料累計額」は300万円×10年=3000万円で、これは簡単な掛け算です。
B「帳簿価格」は、経理処理が半損ですから3000万円÷2=1500万円ですね。
C「解約返戻金」は10年経過後の解約返戻率が80%であれば時価(解約返戻金)
は3000万円×80%=2400万円となります。
この保険を社長が会社から買い取るとしたら、一体いくらで買い取る必要があ
るかということです。
これは、当然税制上の規程があります。
所得税法基本通達の36-37「保険の権利の評価」です。条文は以下の通りです。
要するに、その保険を換金化(解約)した時の金額にしなさいということです。
相続時におけるゴルフ会員権や書画骨董の評価と同じ考え方ですね。キーワー
ドは換金です。
保険の権利評価も、キャッシュに置き換えるといくらになるか、つまり解約返
戻金(=時価)がその保険の価値ということになるわけです。
(保険契約等に関する権利の評価)
36-37 使用者が役員又は使用人に対して支給する生命保険契約若しくは損害
保険契約又はこれらに類する共済契約に関する権利については、その支給時に
おいて当該契約を解除したとした場合に支払われることとなる解約返戻金の額
(解約返戻金のほかに支払われることとなる前納保険料の金額、剰余金の分配
額等がある場合には、これらの金額との合計額)により評価する。
この通達は、保険契約というものの税務上の取扱いを、全国の税務署が同じ基
準ですることができるよう、ガイドラインを定めたものです。ですから或る意
味、杓子定規的に運営されるべきものであって、税務職員の個人の見解は入り
込む余地のないものです。
例えば、今現在の解約返戻率がゼロで、保険料の払い込みが終了した際には
100%になるという保険商品であっても、譲渡時に時価がゼロであれば、ゼロ
評価にしなければいけません。全く逆のケースで、将来はゼロなんだけど今は
100%の場合は、100%評価です。
この保険の権利の評価をうまく活用した保険プランが考えられます。法人と個
人の間の保険契約のキャッチボールは任意なのですから、評価が低いときにあ
えて移転(売買、譲渡など)をさせ、将来の価値の好転が期待できるというよ
うな商品を利用します。
さて、どこの保険会社のどの商品を、どのようなシチュエーションで、組合せ
るといいのでしょうか。この選択肢が多いほど、さまざまなリスク回避対策に
有効ということです。
あなたの引き出しには何パターンこの知恵が用意されていますか。
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編集後記 生越由美AFP
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「権利の評価」をうまく活用した保険プランというのは、要は低い価値で法人
から保険を個人に移し、税務上またはキャッシュフロー上、有利な資金化、保
険化を目指すということですね。
それには、どこの保険会社のどの商品をどういう契約形態、手段で利用するか
という商品化戦略がキーになりそうですね。
今までも、低解約返戻タイプの商品や変額保険の逆張り運用のスキームを教え
てもらいましたが(バックナンバー参照)、そのほかにもまだまだあるのでし
ょうか。次回はより具体的な商品を教えてください。
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